−僕とあいつ物語−



 僕を見上げてあいつは言った。
「何もかも嫌になるよ50分に1回くらい10分ほど。でも50分間は何もかもが最高ハッピー」

 チンポを出して僕は言った。
「でもおまえ死んでるよ!他人から見たら50分間おまえ死んでるよ」

 僕を見上げてあいつは言った。
「嫌いになるよ自分のこと50分に1回くらい10分ほど、でも50分間は自分が大好きだよ」

 見下しながら僕は言った。
「でもおまえ自殺するんだろ今から」

 小さい声であいつは応えた。
「ああ死ぬよ!だって今がその10分間だから」

 チンポを出し見下しながら僕は言った。
「だったら、さっさと死ねよ終わっちゃうぞ10分間」

 視線をそらしてあいつは言った。
「死ぬよ死んでわびるよ」

 僕は怒鳴った。
「バカ!誰に何をわびんだよ自分の死を正当化しょうとするな、おまえみたいな奴にはションベンを飲ませてやる!口開けろオラ」

 さほど抵抗もせず泣きながら小便を飲み干してあいつが言った。
「そうだな僕が弱いだけなんだ他人のせいじゃない僕は自分の弱さで死ぬんだ」

 からだを震わせながら僕は言った。
「おまえなんだかんだ言って、なかなか死なね−じゃねーか、本当は死にたくねーんじゃねーのか?」

 大声であいつが言った。
「死にたいよ!死にたいけど怖いんだ…」

「だったら俺が殺してやるよ」そう言って僕は金属バットであいつを殴った。ガンガン殴った。何回も、何回も。
遠くで誰かの声が聞こえた。「先生、ケンちゃんが金属バット持って暴れてる」


授業開始のチャイムがなった。
僕の足元には、あいつの粉々になった白い骨が散らばっていた。

そして、僕の内申書には金属バットを持って暴れる、便器1つを破壊と記された。

[作]山田まるお


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