− 後悔−


目に見えない何かが、女の手を襲った。
女は人差し指と親指をもぎ取られた。
目にみえない何かは、女の指を改造して口を作った。
その口はゆっくりと喋り始めた。
「おまえと話がしたい。聞いてくれるか?」
勿論、女はそれを断り近くにあった目覚し時計でその口をけ散らした。
静かになった部屋の中で一人 2分前に呼んだ救急車を待ちながら女は
「話くらい聞いてやれば良かったな指2本取られ損じゃねーか」とつぶやいた。

[作]山田まるお


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