-戦いの夜 敗北の朝-


ゆうじ君は、おこづかいをためて、殺傷能力のある銃を買いました。

しげあき君は、おこづかいをためて、何でもしてくれる綺麗な女の人を買いました。

さとし君は、おこづかいをためて、ゆうじ君の彼女を一晩だけ買いました。

あきこちゃんは、おこづかいをためて、殴り合う犬の像を買いました。

ゆうじ君は、買ったばかりの銃で、うち殺すあいてをみつけました。
しげあき君は、また、おこづかいをためて、何でもしてくれる綺麗な女の人と温泉旅行に出かけました。

あきこちゃんは、買ったばかりの殴り合う犬の像を落としてわってしまいました。すると、中から小さな神様が出てきました。小さい神様は小さい声で言いました。
「あきこちゃんは、心の優しい子だから、ごほうびに何でも一つだけ願い事をかなえてあげます。さあ、願い事を言ってごらん」 あきこちゃんは少し考えてからこたえました。
「私は学校でいじめられて、いつも家に帰って一人で泣いています。だから、いじめられても笑い飛ばせるくらいの強い心がほしいです」
小さい神様は、右手で持っていた小さい杖を振りかざし、あきこちゃんがこの世で 一番嫌いなおじさんを出しました。
「心の優しいあきこちゃんにいじめられたくらいじゃ動じない強い心を与えよう」
そう言うと小さい神様は、あきこちゃんとあきこちゃんの大嫌いなおじさんを無理やりSEXさせました。

ゆうじ君はうれしそうに新しい銃の新しい弾倉に新しい弾丸をこめています。
しげあき君は、また、おこづかいをためて、何でもしてくれる綺麗な女の人に結婚指輪を贈りました。
あきこちゃんは今日も学校でいじめられています。
でも、あきこちゃんはまったく動じません。
小さい神様にされたあの仕打ちにくらべれば、たいしたことじゃ無かったからです。
心の優しいあきこちゃんは、いじめを軽く笑い飛ばせるほどの強い心をもちました。

ゆうじ君は、さとし君と小さい神様とあきこちゃんの大嫌いなおじさんとあきこちゃんをうち殺し警察に逮捕されました。
しげあき君は、また、おこづかいをためて結婚式をあげました。

しげあき君は、おこづかいをためて頭が良くて聞き分けのいい子供を買いました。
しげあき君に家族ができました。

そして、今 しげあき君は家族を守りながら自分の入るお墓を買うために必死におこづかいをためています。

さて、ゆうじ君は、なぜ この4人を撃ち殺したのでしょう?

給食後のただでさえ眠くなる5時間目、性懲りもなくまた、何の授業か解らない意味不明な問題を先生がだした

[作]山田まるお


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